ドライアイとは?

「様々な要因により、涙液層の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある。」と定義されています。簡単にいうと、涙の乾きなどの涙の異常により、眼の表面の健康が損なわれる病気です。
自覚症状はさまざまで、乾燥感、異物感、霧視、羞明、眼疲労感、眼重感、眼痛、開瞼困難、充血、流涙、眼掻痒感、眼脂などがあげられます。

正常な眼とドライアイの眼

ドライアイは大きく2つに分類することができ、1つは「蒸発亢進型」ともう1つは「涙液分泌低下型」です。

蒸発亢進型」はマイボーム腺油脂欠乏、眼瞼異常、瞬目減少、薬物といった内因性のものと、ビタミンA欠乏、点眼剤・防腐剤、コンタクトレンズ装用、アレルギーなどの眼表面疾患といった外因性のものがあります。

涙液分泌低下型」はシェーグレン症候群、涙腺機能低下、涙腺開口障害、反射経路不全、全身投与薬剤などがあります。このように様々な原因が重なり合って、ドライアイという病態になっています。

ドライアイのメカニズムは開瞼維持時の「涙液層の安定性の低下」と瞬目時の「摩擦亢進」のから成り立ちます。近年、ドライアイのメカニズムの一つである開瞼維持時の「涙液層の安定性低下」については、その原因となる眼表面の不足成分を補うことで、涙液層の安静性を高めてドライアイを治療しようとする新しい概念、眼表面の層別治療(TFOT)が提唱されています。

正常な涙と不安定な涙の涙液層比較

ドライアイの主な治療方法は点眼液による治療、涙点閉鎖による涙点プラグ挿入術、新しい治療であるIPL治療があげられます。
当院はドライアイ研究会に所属し、ドライアイ治療のより的確な診断と治療に取り組んでいます。

マイボーム腺機能不全

マイボーム腺機能不全(MGD)の瞼最近注目されているドライアイの原因の一つに「マイボーム腺機能不全」という病気があります。
ドライアイの分類では「蒸発亢進型」に属します。マイボーム腺とは眼瞼(まぶた)の上・下まつげの生え際の近くにある皮脂腺で、涙に必要な脂分を分泌し、涙液の蒸発を防いでいる役割があります。

「マイボーム腺機能不全」は汚れや炎症によりマイボーム腺の詰まりがおきると、必要な脂分が涙液に分泌されず、涙液のバランスが悪くなり、眼の表面に十分な潤いを保つことが難しくなってしまいます。自覚症状として乾燥感、異物感、痛みなどが出現します。

「マイボーム腺機能不全」の治療法は、温罨法や眼瞼清拭(アイシャンプーで眼を清潔に保つ)、新しい治療法のIPL治療があります。当院で販売しているアイシャンプーは非常にご好評いただいております。まつ毛が伸びるアイシャンプーロングやベーシックなアイシャンプープロを販売しております。

新しいドライアイ治療 IPL治療

新しいドライアイ治療であるIPL治療を、当院ではいち早く導入いたしまいた。
マイボーム腺をIPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれる特殊な光を下眼瞼(下まぶた)に照射することで、上・下のマイボーム腺の詰まりを除去し、炎症を抑え、ドライアイ症状の改善をする新しい治療法です。

当院では厚生労働省より薬事承認をうけている、安全性が高いルミナス社の医療機器「フォトフェイシャル M22」を導入しています。ドライアイに対するIPL治療の臨床結果が良好であると最近の国内や海外の学会で報告されています。

また、当院はLIME研究会に所属しマイボーム腺機能不全によるドライアイ治療の診断や治療、研究に取り組んでいます。

IPL治療 料金
メニュー金額(税込)
初回のみ(両眼)8,800円
1回(両眼)11,000円
4回(両眼)39,600円

ドライアイ・IPL治療の流れ

受付および診察時にドライアイ・IPL治療希望とお伝え下さい。

医師による診察

細隙灯検査による診察、顔全体の肌の状態を確認します。

施術説明

施術の説明を行い、施術同意書にご記入いただきます。

IPL治療予約

治療日の予約を行います。

※ IPL治療は保険適応外の自費診療です。保険適応の眼科一般診療とは同日診療が行えません。

IPL治療

予約日にご来院いただき、医師診察を行ってからIPLの施術を行います。

会計

次回の施術をご希望の場合はご予約いただき、受付窓口にてお会計を行って下さい。

  • ※ IPL治療は保険適応外の自費診療です。保険適応の眼科一般診療とは同日診療が行えません。
  • ※ IPL治療前はメイクを落としていただきます。自宅で産毛を剃っていただくことをお勧めします。照射時に産毛が反応して痛みが増す場合があります。
  • ※ IPL治療の後は日光を避けていただき、お持ちの日焼け止めクリームを塗ってから帰宅していただいております。日焼け止めクリームでアレルギー反応が起こる場合がありますので、ご自身の日焼け止めクリームを持参していただいております。
  • ※ 顔面に炎症性疾患・感染性疾患がある方、アトピー性皮膚炎の方、日焼け後の方、色黒の方、光アレルギー(光線過敏症)の方、ペースメーカーや植え込み式除細動器をいれている方、妊娠中の方、悪性腫瘍の方、ケロイド体質の方、IPL治療に対して過度の期待がある方などは治療できない場合がございます。